「原初を刻め エルガド店」
連日行列の出来るラーメン屋「原初を刻め」。 熱烈なファンを抱え、ついには念願の異国の地エルガドでの出店を果たした。
海外進出の情報は既に情報屋を通じて早くも多くのマニアの元へ届き、かの地では完全な新規ながらも開店直後から大人気を博した。
昼のピーク時間も過ぎ、客も既にちらほらと見える程度。 スタッフの達成感にも多大な疲労にも思える息遣いと黙々と麺を啜る音のみが響く静寂の世界。
瞬間、静寂を切り裂きけたたましい音が鳴り響く。 音の主は────門戸。 しかし、それは正しい表現ではない。 激しく息を弾ませる青年が1人そこに立っていた。 彼が引き戸を激しく開いた音、それが正体であった。
「いらっしゃいませ！何名様ですか！」
問いかけに対し、指を一本だけ立てて応える。 店内へ通すと、食い入るようにメニューを眺めている。 端整… とは言えない顔立ちである。 少しヨレた青の胴着に頭に巻いた手拭いから、職人だろうか。 この国の人ではないだろう。 おそらく、近隣の国から開店の噂を聞きつけ遥々とやってきたと見える。
注文が決まったのか、こちらを向いて挙手をする青年。
「ご注文お決まりですか！」
青年はこう答えた。
「原初を刻め、全マシ温玉付きで。」
病み上がり原初練習 モンハンライズサンブレイク switch版
